「旅立ちの日に」について

最近の卒業式の定番曲のひとつになりました「旅立ちの日に」。今日はこの曲についてのまとめです。

「旅立ちの日に」とは
この曲はの作詞は、小嶋 登(のぼる)、作曲は坂本浩美によるものです。教科書のように編曲したのは松井孝夫です。作詞・作曲は、当時(1991年)の中学校の校長先生と音楽の先生の組み合わせです。

「旅立ちの日に」は女声二部、男声一部の混声三部合唱の曲です。

この曲は変ロ長調です。調号は♭が2つつきます。変ロ音が主音になります。

この曲は4分の4拍子の曲です。したがって1小節あたり四分音符(♩)で4拍分あることになります。♩=84ぐらいのテンポ、つまりModerato(中ぐらいの速さで)で歌います。これは1分間に♩を84回打つはやさです。

「旅立ちの日に」の歌い方
楽譜が手元にある方はご覧ください。始まりの8小節が斉唱で始まっています。そののち男声、女声の2部が4小節、そして混声三部合唱になっていきます。

「旅立ちの日に」は三部合唱の曲です。楽譜のト音記号の付いた楽譜の方が女声2部、ヘ音記号の楽譜のほうが男声1部です。

楽譜のABCの各部分に関してとりあげます。Aの部分の前半の斉唱の部分はmpで歌い、二部合唱のところでmfにします。Aの最後の部分でクレッションド(だんだん強く)とします。

そしてAの後半の三部合唱がBになるとfとなり強く歌います。さらにCになるとfのまま、今度はPiủ mossoで「今までより速く」歌います。

そして各パートの重なり合いを確認しながら歌うといいです。加えて「この広い~」の部分からはcresc.(クレッシェンド)で「だんだん強く」歌います。

「アイーダ」について

「アイーダ」はオペラの人気演目のひとつです。どんなオペラか説明します。
ヴェルディの紹介
ヴェルディはイタリアで1813年に生まれました。19世紀のイタリアオペラの代表的な作曲家の一人です。シューベルトと同じくロマン派の作曲家でもあります。ワーグナーと同じ年に生まれました。ショパンやスメタナとも同時代の作曲家です。

作曲した歌劇(オペラ)には「アイーダ」のほかに「椿(つばき)姫」、「リゴレット」などが彼の代表作です。

「アイーダ」の特徴

歌劇はオペラともいいます。歌を中心に音楽が全般に演奏され、歌いながら演じる劇です。踊りや舞台のつくりや美術、演出法などさまざまな舞台芸術を駆使した総合的な要素を持つ舞台です。

この歌劇「アイーダ」は全4幕からなります。時代は古代エジプトでファラオが国を支配する世の中です。エジプトの将軍のラダメスとその敵となるエチオピアの王女アイーダは想いの通じる仲でした。

しかし戦いで敵国となる国同士でその想いは果たせずに天国で願いをかなえようとする悲恋の物語です。

登場するパートと登場人物の関係です。
アイーダ・・・ソプラノの歌手
ラダメス・・・テノールの歌手
エジプトの国王・・・バスの歌手
その王女アムネリス・・・メッゾ・ソプラノの歌手
エチオピアの国王のアモナスロ・・・バリトンの歌手

そのほかにも多くの人物が登場します。

この歌劇の中でも有名な曲があります。サッカーの試合などでよく流される音楽ですので皆さんもおそらく耳にしたことがあるでしょう。

それは、第2幕第2場の3つめに演奏される曲の「凱旋(がいせん)の行進曲」です。この行進曲の演奏されるのは、ラダメスの率いるエジプト軍が闘いに勝ち行進してくる場面です。

この場面でエジプト王がラダメスにほうびとして、アムネリスと結婚し、王になるようにラダメスに伝えます。

そう伝えられたアムネリスはよろこびますが、当人のラダメスはとまどいます。そしてそのことを知ったアイーダは悲しみにくれます。それが第2幕の最後でそれぞれの人物がその思いを歌います。

管弦楽の紹介

管弦楽はオーケストラのことです。打楽器、管楽器(木管楽器と金管楽器)、弦楽器からなり、大人数で合奏します。

(1)打楽器
 ティンパニやシンバルがあります。

(2)木管楽器
 ピッコロ、フルート、クラリネット、オーボエ、ファゴットなどがあります。

(3)金管楽器
 トランペット、トロンボーン、チューバ、ホルンなどがあります。

(4)弦楽器
 ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスなどがあります。あとになるほど大きな楽器で、低い音が出ます。

管弦楽の一般的な配置としては、弦楽器が指揮者の一番近くの周りに並びます。時計回りに左から、第一ヴァイオリン、第二ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロと並んで、チェロの後ろにコントラバスが並ぶことが多いです。

逆に打楽器や金管楽器は、編成の一番後ろに並ぶことが多いです。そして木管楽器は、弦楽器と金管楽器の中間の列に並ぶことが多いです。

編成は曲の種類や、その時々の状況で、変わることがあります。