幼児の時間

幼児の時間についてまとめてみましょう。

少し古いデータです(2000年)。まずは遊びについて。いつも遊ぶ場所があるとした子供は67%です。およそ3分の2です。

その主な場所は自分の家や友だちの家が約半数です。あとは家の周りや公園などです。そして年齢が4~6歳の子どもの2割が一人で遊んでいます。特に異なる年齢の子どもたちと遊ぶことがめっきり少なくなりました。

そして習い事をしている子どもの割合が、6歳児で85%あまりです。たしかに自由に遊ぶ時間が減少する要因があると考えられます。

一人で遊ぶということは…。そうです。ゲーム機で遊んでいる子どもが多くなっています。

そのゲーム機ですが、3歳児で1~2時間遊ぶという子どもが60%余り、6歳児では同じ時間ゲームをする子どもが74%です。そしてテレビを見ている時間ですが、1歳半までの子どもで1~3時間で全体の3分の2を占めています。5,6歳になると、2~4時間が77%です。

このようにテレビやゲームを1日あたり3、4時間以上にわたり行っている子どもがけっこういることがわかります。

ここで小児科医会ではつぎのように提言されています。
*2歳ぐらいまではテレビやビデオの視聴は控えめにしたほうがよい
*授乳中や食事中のテレビも同様です。
*ゲームは30分以内が望ましいとされています。種々のメディアに接する総時間を2時間以内にしたほうがよい。
*子ども部屋にはテレビやビデオ、パソコンを置かないほうがよい。

などです。

家族と子供の成長 幼児

中学生のみなさんは周囲の保護者や近所の人、学校の先生など様々な人と関わり合いをもっています。そうしたかかわりは生まれてからずっと続いて、これからも続きます。

こうした関わりが糧となって、みなさんは成長してくることができました。「え~どういうこと?」たとえば生まれたての赤ちゃんをそのままほっておくとどうですか。「自分では何もできないよ。」そうですね。3歳の子にご飯作ってねって言えますか。「そんなことできないよ。ままごとじゃないから。」どうですか。

こうしたことは中学生なら当たり前でも、乳児(生まれて~1歳)、幼児(1歳~小学校入学前)ではなかなかできないことが多いです。それでも子供たちは「遊び」を通じてこれらのことを少しずつ身に付けていきます。何度も失敗してようやくできるようになります。それではその成長の様子をみてみましょう。

幼児と遊び

幼児にとっての遊びはとても大切なものです。そういえば朝起きてから夜寝るまで、ずっとあそんでいるといってもいいでしょう。「いいよなあ。そういう生活あこがれるなあ。」う~んいろんな考え方がありますから。それはそれとして、幼児は時間つぶしにただ遊んでいるだけでしょうか。「毎日みていると少しずついろんな遊びができるようになってるみたい。」そうですね。こうして運動能力や、知的能力をつけていきます。

したがって幼児は好奇心のかたまりだということもできます。探求心も旺盛で「何で?どうして?」を連発するようになりますね。「うん、たしかにそう。」

それから小さな子をよく観察していると、最初のうちは一人遊びが多いけれど、だんだん周囲の子とも遊ぶようになりますね。それで相手におもちゃをかしてやるようになります。つまり相手を思いやる気持ちや、相手のことを考えるようになります。

さらに大きくなってくると、集団で遊ぶようになります。その中で自分たちでルールを決めたり、順番を決めたりしてより楽しくなるように工夫したりするようになります。

また、ままごとのように役割を決めたり、協力し合って遊ぶことを知ります。

子どもたちは好奇心が強いわりに判断力や運動の能力は発達が十分でないからから、危険なことや事故には周りの人が気をつけてあげたいです。

遊びの役割とは

遊びにはどんな役割があるでしょう。そしてその種類にはどんなものがあるでしょう。

情緒の発達のための遊び
振ったり、たたいたり、吹いたりすると音が出る太鼓やラッパ、がらがらなど

運動能力の発達を促す遊び

体を使って遊ぶ縄跳び、ボール、三輪車、ブランコ、滑り台など

知的能力を高め、促す遊び

指先や頭を使う積み木、折り紙、粘土、お絵かき、砂遊び

社会性の発達のための遊び

その役割を決めて行うままごと、おにごっこ、協力し合って行う電車ごっこなどのごっこ遊び、

言葉の発達のための遊び
言葉を話したり、見たり、聞いたりする絵本、紙芝居

こうした遊びで用いるおもちゃは安全なものである必要があります。日本では、玩具安全マークのあるおもちゃが安心です。そして自然の草木など、想像力を養えたり、工夫したりして遊べる道具や遊びも大切です。