「小フーガ ト短調」の演習問題

小フーガの学習の後の確認に以下の問題を使ってみてください。
問1.次の文の( )に適当な語句を入れよう。( )内に選択肢がある場合にはその中か選んで入れよう。
バッハは( ① )で1685年に生まれました。17世紀から18世紀はじめの代表的な作曲家の一人です。そして①を代表する作曲家でもあります。
ベートーヴェンよりも85年早く生まれました。(ヘンデル ヴィヴァルディ ハイドン)とは同じ年に生まれました。またヴィヴァルディと同時代に活躍しました。ベートヴェンやシューベルトが夭折(若くして亡くなること)のに比べますと、バッハは65歳、ヘンデルは74歳とこの時代にしては長生きしてたくさんの楽曲を作曲しています。
ベートーヴェンは「楽聖」と呼ばれ、( ③ )は「歌曲の王」と呼ばれたのに対して、バッハは「( ④ )」と呼ばれました。紹介する「小フーガ ト短調」は彼の代表曲のうちのひとつです。
バッハは( ⑥ )時代の作曲家として知られています。⑥音楽とは17世紀から18世紀にかけて盛んに作られた音楽です。宮廷で音楽会が開催され、そこで演奏される機会がありました。⑥音楽の中でものちに示す、( ⑦ )が最も洗練され、完成された形式とされました。
フーガとは呈示された主題の調について、さまざまなバリエーションによってあとを追うように変化、重なり合って発展するようになっている形式のことです。( ⑧ )音楽ともいいます。フーガは一般的に3~( ⑨ )つの声部からできています。
答え ①ドイツ ②ヘンデル ③シューベルト ④音楽の父 ⑤バロック ⑥バロック ⑦フーガ ⑧多声 ⑨4

問2.次の文は「小フーガ ト短調」の特徴を示すものです。( )に適当な語句を入れよう。
この曲は( ① )で演奏されます。バッハ自身もオルガン奏者でもありました。「小フーガ ト短調」の場合には( ② )声部からなるフーガです。そして曲は第1部~第3部の3つの部分からなります。
(1)第1部(主題の( ③ )部)
  主題と応答が交互に2回ずつ演奏されます。この際にト短調から( ④ )調に転調しま 
  す。つまり主題 ト短調(第1声部)
   →応答 ニ短調(第2声部)
   →主題 ト短調(第3声部)
   →応答 ニ短調(第4声部)
  と流れていきます。
(2)第2部(  ⑤ 部)
  主題が様々な形式で展開されていきます。ここでは
  主題 ト短調(第3声部)
   →応答 ト短調(第1声部)
   →主題 変ロ長調(第2声部)
   →応答 変ロ長調(第4声部)
   →主題 ハ短調(第1声部)
(3)第3部( ⑥ 部)
  再度、はじめの( ⑦ )調が現われて終結に向かいます。
こういったフーガを①で独奏します。大小さまざまなパイプに( ⑧ )が送り込まれることで音にすることができます。( ⑨ )は、音色に変化を与える装置です。( ⑩ )音を出すことのできる足の鍵盤もあります。手の鍵盤も2~4段ほどあります。

答え ①パイプオルガン ②4 ③提示 ④ニ短 ⑤展開 ⑥再現 ⑦ト短 ⑧空気 ⑨ 音栓 ⑩低

「大地讃頌」について

「大地讃頌」は校内の行事などの合唱でよく歌われる曲です。この曲について説明します。

作詞は大木惇夫(あつお)、作曲は佐藤眞(しん)です。作詞した大木惇夫は悲惨な戦争を経験した人物です。平和に対する気持ちを様々な詩から知ることができます。作曲した佐藤眞は、東京藝術大学音楽学部教授でした。音楽コンクールの課題曲の作曲なども行っています。

この曲の調はロ長調です。ロ長調はシャープ(♯)が5つつきます。ロ長調の主音(ド)はロ音です。

この曲は、「土の歌」というカンタータ(大規模な声楽曲)の一部で、終曲(最後の曲)になります。土の歌は全部で7楽章からなる長い曲です。この大地讃頌は、強弱の構成をよく意識して歌うことがポイントです。それを通して曲の内容がよく伝わります。

この曲の拍子は4分の4拍子です。「大地讃頌」は強拍以外から始まる弱起の曲です。したがって曲の最初の小節は二分休符と四分休符からはじまります。

曲の形式は混声四部合唱(女声二部に男声二部)です。このうち男声のパートはへ音譜表で書かれたテノールとバスです。それに対して女声のパートは、ト音譜表で書かれたソプラノとアルトになります。このうち男声のほうが主旋律になります。

この曲は、♩=76の速さで歌います。ゆったりとGrandioso(壮大に)に歌います。

大地讃頌の「讃頌」の意味は「ほめたたえる詩」のことです。したがってこの曲の意味は、大地をほめたたえる詩ということになります。

この曲の楽譜には、横線の上に8のついた記号があり、その数の小節だけ休むことを表しています。Grandiosoは(グランディオーソ)「壮大に」という意味です。maestoso(マエストーソ)は「荘厳に」という意味で、両者は多少意味が違います。

poco a poco cresc.(ポーコ・ア・ポーコ・クレシェンド)は「少しずつ強く」という意味です。fff(フォルティッシシモ)は「できるだけ強く」という意味です。ダブルシャープは「半音上げた音をさらに半音上げる」という意味です。

この曲は中学校の音楽を締めくくるさまざまな音楽的な要素が盛り込まれた曲です。楽譜の隅々まで見渡して疑問な点がないようにすると、ある意味で中学の音楽の「仕上げ」ができることになります。

中間・期末試験 校歌

音楽の期末試験にどんな問題が出るのか、試験がはじめての中1の皆さんはなかなかわかりにくいと思います。皆さんの学校の校歌が試験範囲に入っている人は読んでみてください。

試験範囲は、1週間~10日ほど前に公表される学校が多いようです。したがって前もって試験の単元や分野はわかっています。

それでも何が出るのか、どんな問題が出るのか解いたことがなければわからないのが当然ですね。

したがって、今回は、校歌が試験範囲に入っているとしてどんな出題があるのかまとめてみます。

何よりも多いのは、校歌の歌詞です。歌詞はしっかり覚える必要があります。

これは校歌をふだんの催しごとに歌うことから、しっかり覚えて歌ってもらうねらいもあります。

したがって、歌詞を覚えていないと歌えませんから、試験に出ても覚えてしまっている人にとっては、何も難しいことではありません。ただし歌詞の意味などは先生から説明があった場合は、要注意です。出題されるかもしれません。

結構、伝統のある学校の校歌の歌詞は、昔の言葉でつづられていることがあり、歌詞の難しい場合があります。意味をしっかりつかんで理解して歌っているかを試験でたずねていることになります。

それから作詞・作曲者。これは覚えておいて損はありません。あとは譜面をもらっている場合には、校歌の楽典に関する問いあるかもしれません。